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【こんな時代のヒット力】繁忙期は1日1000本売れる店舗も!? フランス人が食べる本格的なものにこだわり DONQ「フランスパン」 (1/2ページ)

 1905年創業の老舗ベーカリー、DONQ(ドンク、神戸市)のフランスパンは、年間240万本も売れている。「繁忙期のクリスマスには、店によっては日に1000本近く売れる」(総合企画本部マーケティング室、杉森理香子氏)

 54年、フランス国立製粉学校のレイモン・カルヴェル教授が初来日し、国際パン技術講習会を開催した。その講習会で、本格的なフランスパンに感激した3代目社長、藤井幸男氏は、「本格的なフランスパンはドンクが作る」と決心。カルヴェル教授を三宮店に招聘(しょうへい)し、技術指導を受けた。65年には、国際見本市の製パン実演者として来日したカルヴェル氏の弟子、フィリップ・ビゴ氏を技術指導・職人として迎えた。日本のフランスパンの黎明期だ。

 しかし、当時の日本人にとってパンのイメージは“やわらかい食べ物”。フランスパンは「皮がかたくて食べられない」「食べ方が分からない」と言われ、苦戦した。

 66年、東京に初進出し、「ドンク青山店」を開店(現在は閉店)。だが、流行の最先端の街でも売れなかった。「日本人の嗜好に合わせ、やわらかくしたら」という意見もあったが、カルヴェル氏に学んだ配合をいじってまで、日本人に合わせることはしない。フランス人が食べる本格的なフランスパンにこだわることを選択した。

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