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【こんな時代のヒット力】お買い得でも味はプロの料理人級! ハウス食品「プロ クオリティ」 (1/2ページ)

 2017年、カレーに大変化があった。レトルトカレーの購入金額が初めてカレールウを上回ったのだ。レトルト461億円に対し、ルウ456億円だ。

 牽引(けんいん)したのは、16年にハウス食品(東京都千代田区)が発売した、業務用のようなパッケージの「プロ クオリティ ビーフカレー4袋入り」(以後、プロクオリティ)だ。

 レトルトパウチは缶詰にかわる軍用携帯食として、アメリカ陸軍の補給部隊研究開発局が開発したものだ。これを利用してレトルトカレーが誕生したのは1968(昭和43)年である。一方、カレールウはカレー粉に牛脂やバターで炒めた小麦粉を加え、調味料も入った粉末状を始まりとし、45年の誕生である。

 従来、レトルトカレーは家庭での昼食や単身者の利用中心だったが、近年の自然災害多発を機に改めて注目を浴びている。「これまで利用されなかった人が、久しぶりにレトルトカレーを食べるきっかけとなったと想定している」(事業戦略本部食品事業一部ビジネスユニットマネージャー、友原厚氏)。日常食として見直されて需要が増え、右肩上がりとなったのだ。

 背景にあるのは、「高齢世帯や共働き世帯の増加」(チームマネージャー、内藤弘司氏)。ルウを使った手作りカレーは量が多く、高齢者や単身者では一度に食べきれないことが多い。また、共働き世帯では調理に時短が求められる。

 これに対応する形で、4袋入りなどお買い得感のある袋物の需要も拡大している。袋物を買う層は共働き世帯のまとめ買いやストックニーズで、個食層と異なる。そこに着目し、「家で作ることができない本格的な味わいで差別化を図った」(内藤氏)。

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