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【新・兜町INSIDE】大納会の日に閉店する「松よし」 かつて証券マンに愛され…消える「兜町のうなぎ店」

 東証のある東京・日本橋兜町の老舗うなぎ店「松よし」が大納会のある12月28日に閉店する。戦後、東証が再開された昭和24年(1949年)創業の老舗だが、隣地で進む再開発の地響きを聞きながら、のれんを下ろす。

 かつての兜町周辺の料理屋といえば、「うなぎ」「天ぷら」「焼き鳥」が定番だった。豪勢なうな重はうなぎ上りの株高に通じ、精をつけて激務を乗り切る証券マンに愛された。からりと揚がる天ぷらは株式が値動き軽く「あがる」に通じ、鳥は株価が羽ばたいていく連想と説明される。もっとも鶏は大空を飛べないのだが、そこはご愛嬌。

 松よしは国産うなぎにこだわる本格派。バブル期は店外に昼食待ちの客の列が伸び、夜は残業続きの証券会社から弁当の注文が続いたこともあった。

 そんな名店だが、証券会社が兜町から相次いで移転すると客足が目に見えて減り、ついに店をたたむことになった。移転することも、再開発後のインテリジェントビルに入居することもなく、文字通りの閉店になるという。

 【2018年11月26日発行紙面から】

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