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【こんな時代のヒット力】主婦の“罪悪感”を払拭 日清食品「お椀で食べる」シリーズ (1/2ページ)

 2018年は、世界初の即席麺「チキンラーメン」発売60周年。日本の即席麺の総需要は、発売以来、ほぼ右肩上がりである。しかし、1971年の「カップヌードル」の発売でカップ麺が拡大し、袋麺は右肩下がりだった。そんな市場に異変が起こっている。17年以降、袋麺が毎月前年超えに転じたのだ。

 市場を牽引(けんいん)しているのは、日清食品(東京都新宿区)の「お椀で食べる」シリーズ。お椀サイズの小容量(麺重量1食30グラム程度)の麺と具材をセットにした3食入りの袋麺だ。食事にもう1品加えたい時にちょうどいいことから、夫婦のみ世帯やシニア層を中心にヒットしている。

 開発にあたり、同社マーケティング部第3グループブランドマネジャー、藤井威(たけし)氏は、「人口の重心がシニアに移っている現在、即席麺から離脱するシニア層対策が重要」と考えた。

 かつて団塊世代は即席麺消費を支えていたが、シニアになり、従来の袋麺は量が多いことなどから喫食頻度が低下していた。しかも、豊かな食生活を経験してきた世代のため欲求が多く、食が細くなった分、少量で多くの種類の料理を食べたいと考えている。

 さらに藤井氏らはヒアリングを行い、「少量パックの総菜を食卓に出すとき、小鉢に移し替える」という主婦の行動に気がついた。その一手間によって、出来合いのものを出すという罪悪感がなくなるという。

 同社にはすでにミニタイプのカップ麺があったが、それでは拾えない主婦の本音だった。「お椀に出して食べることで、罪悪感を払拭できる」のだ。

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