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【新・兜町INSIDE】自社株買いが過去最大規模 下げ止まらなければ経営者に批判も

 12月は自社株買いが過去最大規模に上りそうだ。東京市場で株価の下落基調が強まった11月以降、駆け込み的に自社株買い枠を設定した企業が多いためで、株価が下げ続ける局面にあって防戦買いが増えているとみられる。

 上場企業が発表した自社株買い枠は11月だけで1兆6000億円。年初からの累計ではすでに6兆円の大台を突破し、年間ベースで過去最高だった2007年を上回っている。

 自社株買いでは、毎年のように購入枠を設定しながら、結局は買いを入れない「買う買う詐欺」型の企業も珍しくない。ただ、今年は株価下落ペースが急なため、買い出動するケースが例年よりも多いとみられる。

 企業のため込みすぎに対する株主への批判は強まるばかりで、「買い実績ゼロ」は今年に限っては許されそうにない。ただ、自社株買いを実施しても株価が下げ止まらなければ、企業経営者は「内部留保を減らしただけだ」「高値づかみだった」として批判されるリスクがある。買うも買わぬもいばらの道か。

 【2018年12月26日発行紙面から】

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