記事詳細

【こんな時代のヒット力】ソフトクリーム「卒業した」層を満足させる 日世『クレミア』 (1/2ページ)

 商業施設や道の駅、コンビニなどにおける定番であるソフトクリームは、国内で5億食が消費される。近年は、大人向けの高付加価値商品の伸びにより、市場が拡大している。

 高級ソフトクリーム市場を牽引するのは、日世(大阪府茨木市)が2013年に発売した「クレミア」である。従来のソフトクリームが280円程度なのに対し、クレミアはほぼ2倍の500円。これが一時、「このままでは対応不能に陥る」というほどのヒットとなり、以後、順調に売り上げを拡大している。

 日世は1951年の創業。アメリカで人気のソフトクリームのフリーザー(機械)10台を輸入して提供した貿易会社が始まりだ。ソフトクリームという名称も、創業者の田中穰治氏が英語の「soft-serve ice cream」ではわかりづらいと考えて作った和製英語である。

 同社は、それまで輸入に頼っていたため高価で供給も不安定だったコーン(食べることができる円錐形の容器)を自社で製造した。続いてフリーザーとミックス(原料)も自社で製造発売。世界でも例を見ないソフトクリームの総合メーカーとなった。

 70年の大阪万博では、会場にフリーザー200台を設置。ソフトクリームを食べながら歩く姿を定着させた。

 同社のビジネスモデルは、フリーザーを納品し、コーンとミックスを納入、そしてメンテナンスも行うというもの。さらに、オリジナル商品の開発支援や提供の仕方・コーナーの提案まで行う。「ソフトクリームはお店のもの。日世は黒子です」と執行役員の茨田貢司(ばらだ・こうじ)氏は言う。

関連ニュース