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【こんな時代のヒット力】オーダースーツのIT化でお手頃価格実現 オンワードパーソナルスタイル「カシヤマ・ザ・スマートテーラー」 (1/2ページ)

 創業90年超のアパレル業界のトップカンパニーが進化している。昭和2(1927)年に創業したオンワードホールディングスだ。子会社のオンワードパーソナルスタイル(東京都港区)は2018年度、納期を革命的に短縮したオーダーメードスーツブランド「カシヤマ・ザ・スマートテーラー」で1年間で約5万3000着、40億円の売り上げを達成する見込みだ。

 きっかけは16年春、同社の関口猛社長が中国出張の際、現地で訪ねた工場で衝撃を受けたことだ。

 「モノづくりニッポンなどと勝手に優位だと思っていたが、設備、流通の仕組みなど、圧倒的だった」(関口氏)

 個々の職人技はともかく、徹底的なデジタル管理が進んでいた。「マーケットの規模とデジタル化のスケールが違う」と思ったという。

 帰国後、中国・大連の協力工場を子会社化して顧客のオーダーをCAD(コンピューター設計)データに自動変換するシステムを開発した。縫製工程を省略せず、前後の工程を徹底的に短縮。採寸から1週間という超最短納期を実現、D2C(Direct to Consumer)というビジネスモデルを構築した。

 路面店・ガイドショップで素材を選び、好みを指定し、サイズを測ると、瞬時に中国の工場でデータに変換され、裁断される。オーダースーツでは当たり前とされたハンガーをやめ、型崩れや汚れを防ぐ専用の圧縮パックを採用。これにより運賃を抑えた。ガイドショップもビルの上層階などに配置し、賃料を安く抑えた。

 そうした努力で価格は税別3万円から4万円、高級インポート素材でも同5万円、そして送料無料というお手頃価格を実現した。

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