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【介護離職に備えよ】親の「呼び寄せ」 「同居」ではなく「近居」の選択も (1/2ページ)

 筆者は取材でいろいろな高齢者の住まいを訪れるが、最近は子供の住まいの近くに引っ越す高齢者が増えているようだ。つまり、「呼び寄せ」というものだ。

 従来、「呼び寄せ」というと、子供と同居するイメージが強かった。だが今は(もちろん住宅事情もあるのだが)、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などで「近居」するという形の呼び寄せが増えている。

 読者の皆さんの中にも、離れて暮らしている親が高齢になり、何かと心配事が増えて、自分の近くに呼び寄せたいと考えている人は多いのではないだろうか。

 ところが、親を呼び寄せて同居しても、子供の家族が働いていたりすると日中の親は独居となる。なにより、長く離れて暮らしていた親子が急に同居しても、うまくいくとはかぎらない。

 以前取材した親子も、90歳になる母親が「たとえ親子でも、生活のリズムも違うし、考え方も違う。一緒に住んだら互いにストレスを抱えることになる」と、あえて娘さんの自宅から3駅程度離れた老人ホームに入居していた。

 自宅をリフォームしていた娘さんは当初、がっかりした様子だったが、しばらくすると、ちょうど良い距離感に満足しているようだった。

 ところで、呼び寄せ後は「誰でも必ず一度は疲れが出る」と、あるサ高住の施設長は指摘する。親は、しばらくは新しい環境に慣れようと頑張るし、子供も何かと気をかけるものだ。ところが、時間がたって「もう慣れただろう」と子供が安心したころに親の疲れが出るというのだ。

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