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【榊淳司 マンション業界の秘密】「外壁タイル」はもう要らない!? 補修に多額費用、施工不良のケースも (1/2ページ)

 築11年のある分譲マンションで、外観タイルの施工不良が見つかったという話を聞いた。調べてみると、約3割のタイルが浮いているらしい。いつ剥落が起きてもおかしくない状態だ。

 新築マンションの多くは外観にタイルを張る。そこに構造的な意味はほとんどない。耐久性を高めるという説もあるようだが、実のところ、見栄えをよくするためが正解だろう。

 高級マンションには値段の高いタイル、そうでない物件にもそれなりのタイルが張られる。そういう情景を見慣れると、タイル張りでない外観が安っぽく見える。

 実のところ、張らないでも外観を上品に仕上げる手法はある。ところが、あまりにもタイル張りが多くなったので、ほとんどの新築物件がそうなってしまった。横並びの大好きなマンション業界らしい光景である。

 タイルは1枚1枚職人さんが張っていく。タイルとコンクリートの躯体との間には、たいていモルタルが使われる。タイルの剥落は、このモルタルの劣化が原因となることが多い。

 モルタルではなく接着剤を用いれば、剥落の可能性はかなり小さくなる。しかし、モルタルよりも費用は高くなる。だから、将来は剥落する可能性があると認識していても、接着剤との差額をケチってモルタルが使用されるケースが多い。

 だが、冒頭で紹介したマンションの場合は築11年で全体の3割が浮いている。これは施工不良の疑いが強い。仮に築10年までにこのタイルの浮きが見つかっていれば、売主企業に対して瑕疵担保責任による補修工事を要請できたはずだ。

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