記事詳細

【トップ直撃】次代へつなぐ挑戦するDNA 電線事業から…国産キャビア養殖、人工筋肉、医療用カテーテル 金子コード・金子智樹社長 (1/3ページ)

★金子コード・金子智樹社長(51)

 いまの事業の延長線ではなく、8~9年で結果が出るもの…。新規事業の担当者が世界を歩き、たどり着いたのがキャビアの養殖だった。ケーブル・電線から医療用チューブ、そしてキャビアと、現状に甘んじることなく次の時代を見据える会社のDNAは、次の世代にもつないでいくという。(中田達也)

 --国産キャビアの養殖に力を入れていますね

 「浜松市天竜区春野町で『ハルキャビア』という名前で作っています。養殖には地下からくみ上げた源泉掛け流しの水を使っています。日本は世界一水がきれいだといわれているので、キャビアに最も適した土地の一つだと確信しています」

 --これまでのキャビアとの違いは

 「キャビアが嫌いな人は、値段が高いのにしょっぱくて生臭くて、えぐみが残ると言います。海外から入ってくるので長持ちさせるために塩を入れたり低温殺菌したりしてみずみずしさが失われているんです。われわれは作って3週間以内の『生キャビア』というコンセプトで、低温殺菌もしないし塩分濃度も海外のものに比べて2分の1から3分の1程度です」

 --味も変わりますか

 「チョウザメの卵そのものの味を味わえるようになります。クリームやバター、チーズのような味で、口の中で皮まで溶けてうまみも余韻として残ります。キャビアにはシャンパンやウオッカが合うといわれていますが、生キャビアの場合、赤ワインや貴腐ワイン、日本酒との相性が抜群によく、いままでにないマーケットが生まれてくると考えています」

 --どのように広めていきますか

 「ミシュランで星を獲得しているようなおすし屋さんや天ぷら屋さん、フランス料理店やイタリア料理店などで使っていただいています。一流の料理人に使っていただくことで認知度とブランド力を上げていくのが基本的な戦略で、日本でキャビアの文化を新しく作り替えて世界に再発信したいという思いです」

 --一般向けの販売は

 「将来的にはあるかもしれませんが、いまは飲食店への供給を優先的にしています」

 --キャビア事業を始めた経緯は

 「食品部のトップは電線事業部の部長でした。新規事業をやるにあたって世界でいろんなものを見てくれと言いました。いまある事業の延長線でないもの。そして8、9年ぐらいで結果が出るものということが条件でした」

関連ニュース