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【新・兜町INSIDE】海外勢、不気味な日本国債買い 背景に円高・ドル安への期待感

 海外投資家が超低金利の日本国債を買い続けている。米国の金利引き下げ観測を反映した円高・ドル安への期待感が買いの背景にありそうだ。

 海外勢は今年1月まで12カ月連続で日本国債の買い越しを続けてきた。5~10年満期の銘柄が買いの中心で、昨年12月には10年満期の長期国債を過去最大の約2兆円も買い越している。ちなみに国債流通利回りは、5年物は小幅のマイナス、10年物でも0%前後と、運用とはほど遠い水準だ。

 海外勢の狙いは円高。円高局面では、円通貨のまま保有していれば、利益は為替差益だけ。ところが、日本国債なら円高による為替差益と国債の値上がり益のダブルでリターンを期待できる。

 問題は海外勢に好都合なように円高が起きるかどうか。米国では景気減速への懸念から、年末にかけての利下げ観測が台頭している。円高が現実化した場合、日銀には追加金融緩和などの対抗手段が事実上ないため、短期的に急激な円高に振れる可能性がある。日銀が目指すマイナス金利政策の出口は遠い。

 【2019年3月4日発行紙面から】

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