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【介護離職に備えよ】高齢者施設やホームの未来はどこに… 胸が締め付けられたNHK「人生100年時代を生きる」 (1/2ページ)

 昨年11月にNHKテレビで「シリーズ・人生100年時代を生きる」第1回「終の住処はどこに」という番組が放映された。ご覧になった方もいると思うが、内容は「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」で起きているさまざまな問題と矛盾を取り上げたもので、見ていて胸が締め付けられる思いになった。

 そもそも「サ高住」は「比較的に介護度が低い・軽い高齢者」に向けた民間の賃貸住宅として、2011年から国が補助金を投入して整備を進めてきたものだ。そこには「重度の介護を受けるための施設」という目的は本来なかったはずである。

 ところが、最近では重度の要介護高齢者の受け皿として機能せざるを得ない状況になっている。そのことを番組はフォーカスしており、介護職員不在(サ高住には介護職員の配置義務がない)や人員不足によって入居者の安全が脅かされている現実を報告。

 さらに、一部のサ高住では高額な介護報酬を得て経営を成り立たせようと、寝たきりで重度の要介護者の入居を促進し、介護度の低い利用者を退去させるなど、本来の目的とはかけ離れた運用が行われて翻弄させられる高齢者が多いことも伝えていた。「ずっとここにいたい」と職員に訴えていた高齢者が退去させられる場面が、この番組の最大の問題提起だったようである。

 筆者はこの連載記事「介護離職に備えよ」を2年間続けてくるなかで、介護離職しない方法として、公共福祉施設だけでなく民間の施設である「有料老人ホーム」や「サ高住」の活用を折に触れて提案してきた。それらは、すべてではないが、「高齢者の安住の場所」として一定の役割を果たしていることは間違いないからである。

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