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【オトナの社会科見学】企画展「恋からはじまる物語~作家たちの恋愛事情~」 「田端文士村記念館」で開催中

 東京・田端の「田端文士村記念館」では5月6日まで企画展「恋からはじまる物語~作家たちの恋愛事情~」を開催中。田端は大正時代以降、芥川龍之介、菊池寛、堀辰雄や林芙美子など多くの作家が住み「文士村」と呼ばれた。

 芥川が後に妻となる塚本文への恋心と不安を吐露した親友宛て手紙の展示にまず驚く。手紙からは芥川の理知的なイメージと違い、熱い思いで赤裸々に愛を語る意外な一面がうかがえる。

 各作家の恋愛にまつわる原稿や手紙では、林芙美子が1932年、パリから夫に送った書簡(新宿歴史博物館蔵)も見もの。「可愛いリヨクさんよ。辛いだらうけど、あともすこし、私だつて会ひたいのよ。(略)私の可愛いくちびるをおくります」との文末に赤い口紅の痕が残る。

 圧巻は、当時の作家の動画映像だ。改造社版「現代日本文学全集」の広報用として27年、久米正雄が監督して撮影された(こおりやま文学の森資料館蔵)。芥川が息子たちと木登りをしたり、友人とトランプで遊ぶ。菊池は文藝春秋社内で諸作家と談笑している。全集PRのため、各地で講演会が催された際に上映されたという。=敬称略(矢吹博志)

 ■「田端文士村記念館」(東京都北区田端6の1の2、03・5685・5171)10~17時(入館は16時30分まで)。入場無料。休館日は毎週月曜日(祝日の場合は火・水曜日)、祝日の翌日(土、日曜日の場合は翌火曜日)。

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