記事詳細

【榊淳司 マンション業界の秘密】なぜ盛り上がらない?増税前の「駆け込み」需要 過去2回の延期に現実感が希薄か (1/2ページ)

 予定では今年の10月1日から消費税が10%に増税される。しかし、そのわりにはマンション業界が盛り上がっていない。「3月31日までにご契約いただければ、消費税は8%のままですよ」というあおりがみられない。購入サイドにも、そういった「駆け込み」的な需要がうかがえないのだ。

 また、マンション業界以外でも「どうせ今回も延期になるのだろう」的な気分が漂っている。

 先日、話を聞いたあるメディア関係者は「9割がた延期になるはずだ」と断言していたが、真偽のほどは分からない。

 仮に増税が延期になるとしても、そろそろ時間的なリミットではないのか。特に流通業などではすでに準備を始めているはずだ。そのあたりの慌ただしさも、一向に感じられないのが不思議なくらい。

 10%への増税は過去2回延期されている。マンション業界や購入検討者も、その記憶が残っているだけに現実感が希薄なのだろう。

 安倍晋三首相は「リーマン・ショック級の出来事が起こらない限り」10%への増税は予定通り、と繰り返してきた。

 では増税を延期する理由になるような出来事が何も起こらず、このまま消費税率が10%に引き上げられればどうなるのか。

 過去に3%から5%、さらに8%に引き上げられた時の経験からすると、景気が後退するのは避けられないだろう。消費が落ち込んで不況感が広がるはずだ。

 そうなれば新築マンションは売れなくなる。消費税がかからない中古マンションの売買も活気を失う。不動産業界全体が閉塞(へいそく)感に覆われる。

関連ニュース