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【榊淳司 マンション業界の秘密】スルガ銀行にレオパレス問題…崩壊する投資用不動産 (2/2ページ)

 さらに物件の購入価格に対する融資の割合も、6掛けや7掛けが当たり前になった。これでは手元資金がよほど潤沢な投資家でないと、新たな物件が購入できない。

 一方、そういった利回りモノの売り物件が急増している。もちろん、価格も下落。それが証拠に投資利回りが上がっているのだ。だが、手元資金に余裕があるか、銀行が喜んで貸したがる高属性の投資家以外は、簡単には手を出せないのが現状。結果、利回りモノの市場にはハッキリと先安観が漂っている。

 ところが、居住用のマンション価格はまだ可視的に下落していない。

 東京や大阪の都心部では、新築マンションの値上がりが続いている。販売は決して好調とは言えず、完成在庫も目立ってきた。水面下では盛んに値引きを行っている様子がうかがえる。

 中古マンションでは売り物件の量が徐々に膨らんできているが、取引が活発に行われている様子はない。価格に妥協的な物件から成約している。

 これら実需向けの住宅市場の本格的な価格下落が始まるのは、もう少し先になりそうだが、「この先も値上がりが続く」という見方はほぼなくなった。後はいつ、どれくらい下がるかだ。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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