記事詳細

【勝つ銀行 負ける銀行】銀行の救世主は「40代以下」と「高齢経験者」 傍流、不遇経験がトップの条件 (1/2ページ)

★(3)

 メガバンクを含む銀行、それから信用金庫・信用組合の経営者に、残念ながら「人物」は少ない。これは私が長年、多くのバンカーと接してきた実感だが、特に寂しく思うのは「ビジョンの欠落」だ。

 ビジョンがなぜ必要か。今さら言うまでもないが、大義がないと人は動かない。いかにヒラメ社員でも、自分が悪いことをしているという自覚があれば動かない。10年先を見通せとはいわないが、少なくとも5年先、つまり、自分が退任した後に思いをはせて経営してほしい。

 その意味で、多くの銀行、信金の経営者に「ソト」で働いた経験がないのが痛い。「ウチ」の論理でしか考えてこなかったのでそもそも顧客の気持ちなど分かりようがないのだ。業務出向や海外を経験したことのある行員はこれを痛感しているはずだ。

 3メガバンクの現在のトップが全員、海外畑の経験者であるのは意味深長だ。もはや、純粋培養した頭取、理事長候補には百害あって一利なし。出向や海外勤務だけでなく、傍流や子会社に長く働いた人にも未来の経営陣に加わる資格がある。銀行以外の大企業でも最近、非主流部門から社長に登用されるケースが増えている。

 故に「勝つ」ためには本流育ちでないこと、少なくとも傍流を知っている人をトップに据えることが必須となる。そして年齢だ。多くの銀行や信金の幹部と接して思うことだが、50代以上の職員には「自己変革」への意欲が極めて乏しい。一番関心があるのは「あと何年、働けるか」、そして「退職後の処遇、出向先」のことだ。

関連ニュース