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【榊淳司 マンション業界の秘密】米中欧でジワリ… 世界同時不動産下落は起こるのか? (1/2ページ)

 世界経済がおかしくなってきたと言われ始めている。イギリスのEU離脱問題に始まり、米中の貿易摩擦による両国の経済成長の減速。それが足を引っ張っている。一方、EUでは2大国のフランスとドイツで政治が混迷。足元の日本経済も、中国経済の減速がジワリと影響を広げている。

 そんな中で、アメリカやヨーロッパ、中国などの一部で不動産価格の下落現象が見られる。まだ大きな流れにはなっていないが、2018年の後半からチラホラ出てきた傾向だ。

 不動産の価格というものは、時として需給を離れた思惑で変動する。リーマン・ショック後に世界を席巻した「100年に一度の不況」を克服するために、中国やアメリカを始めとした各国、地域でケタ違いの金融緩和が行われた。日本も周回遅れでこれに参加して、手じまいの時機を逸してしまっているのが現状で、世界的にお金が余っている。余ったお金は投資先を求めて世界中を巡り、それが世界各国での不動産価格高騰を招いた。

 アメリカでは緩めた金融を2年半ほど前から締め直している。金利は約2%ほど上昇。中国でも本音では金融を引き締めたいのだが、それをやるとバブルが崩壊する。共産党が専制独裁している中国では、バブル崩壊は一党独裁の瓦解につながりかねないので、中国当局の金融引き締め策は常にどこかにためらいが含まれる。

 日本では、まだ金融は緩んだままだ。ただ個人投資家向けの利回りモノはハッキリと価格が下落に転じた。

 しかし、実需が主体の新築や中古のマンション市場でも、水面下では値引きなどで売買が成立しているケースが多い。だから業界内の実感としては「下がり始めた」となっているのだが、これは一般の方々には伝わっていない。

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