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【売れないモノを売る極意】「年1回だけ運行」 希少価値で路線バスV字回復 (1/2ページ)

 新元号「令和」が発表されました。新年度のスタートも重なって、今年は例年になく「ついに新しい時代がやってきました感」が漂っています。

 このようなムードは「時代に遅れるな。先取りしろ」が鉄則のビジネスマインドを掻き立てます。今後おそらく「新時代に生まれ変わりました」といわんばかりのリニューアル商品が続々登場するでしょう。なかには「売れないモノ」を生まれ変わらせようとしたり「市場から撤退」なんて動きもあるかもしれません。そこで今回は、新時代ならではの「売る極意」を紹介します。「何も変えずに、ちょっとだけ新しい時代に合わせる」がポイントです。

 まずは事例から紹介しましょう。京都に「年1回だけ運行する路線バス」があります。京都バスの95系統です。かつては、土・日・祝日に京都北部の二大観光地「大原」と「鞍馬」を結ぶ山道を走っていましたが、次第に利用客が減ったため年1回「春分の日」のみ運行するバスに変わりました。

 すると、この「年1回」にバスマニア達が注目し、たちまち人気路線に変わったのです。今年も年1回の運行日である3月21日には「この機を逃すな」とばかりに全国からマニアが殺到しました。その人気ぶりは特別に2台の運行が必要になるほどで、遠方から泊まりがけで乗りに来たマニアたちは、車窓から何の変哲もない山道を見ながら、目を潤ませていたそうです。つまりフツーの路線バスに「年1回だけ運行する」という希少価値をつけただけで全国から人が殺到し、感動の涙まで流したということです。

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