記事詳細

【こんな時代のヒット力】奇想天外な方法で開発! 東洋ライス「BG無洗米」 (1/2ページ)

 1991年、東洋ライス(東京都中央区)が日本で初めて開発した、とがずに炊ける「BG無洗米」。現在、無洗米はコメ市場の約1割を占めるといわれ、コメ全体の消費が減る中、「右肩上がりに伸びている市場」と同社の雑賀(さいか)慶二社長は言う。同社は無洗米市場の7割強のシェアを占める。

 雑賀氏が無洗米を思いついたのは76年、「船上から紀淡海峡を見た時、黄土色だった」ことにさかのぼる。調べてみると、原因はいろいろあるが生活排水、特にコメのとぎ汁による影響が大きいことが分かった。

 精白米は玄米から胚芽とヌカを取り除いたものだが、表面にはまだ粘着性のある肌ヌカが残っている。この肌ヌカをつけたまま炊くとヌカ臭くなるため「米とぎ」を行う。

 コメのとぎ汁はリンや窒素などの栄養分を多く含み、下水道の整備されていない地域では排水としてそのまま流れる。川や用水路などのコンクリート化が進み、かつては海に至るまでに土壌に吸収されていた栄養分がそのまま海に流れこみ、その栄養を餌にする微生物が大量発生し、赤潮などを引き起こすというのだ。

 そこから家庭でとがない、無洗米の発想が浮かんだ。最初に考えたのは、とぎ汁を出さないよう瞬間的に洗って瞬間的に乾かす方法(水洗い式)である。出たとぎ汁は浄化装置で分解することにした。だが、とぎ汁の中に含まれるリンは除去できない。リンは赤潮などの原因になることから、水洗い式は断念した。

関連ニュース