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【新・兜町INSIDE】トランプ政権、TAG交渉で円高誘導? 昨秋の日米共同宣言に伏線

 日銀物品貿易協定(TAG)交渉の初会合が15、16日に米ワシントンで開催される。米国が対日貿易赤字削減の即効薬として、協定に「為替条項」を押し込んでくる可能性がある。

 TAG交渉は昨年9月の日米首脳会談で決まったもの。自動車や農産物が交渉の主要テーマになりそうだ。市場参加者が注目するのは首脳会談後の共同宣言。「早期に結果を生むものについても交渉を開始する」との文言が盛り込まれている。

 自動車の安全・環境基準や農産物の検疫手続きを変更しても、貿易総額に影響が出るまで年単位のタイムラグがある。共同宣言の「早期に結果を生むもの」が日本の輸出競争力を削ぐ円高誘導を指すのは明らかだ。

 米国は中国を為替操作国と批判してきた手前、円高誘導は整合性が取れない。しかし、トランプ大統領は建前より結果重視で交渉を進めてきた。このため、通貨切り下げ回避を定めたTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を超える内容の通貨条項を日本に強要してくる可能性がある。円高に要警戒か。

 【2019年04月15日発行紙面から】

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