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【渡邉美樹 経営者目線】民間の農業進出に不可欠な「農協との共存共栄」 (2/2ページ)

 大きな問題の1つに、農協の買い取り制度がある。「こだわりを持った農家の作物も、そうでない作物も、同じ単価で買い取り、一括で売り、売れたら山分けする」ということで、これでは、安くていいものを作る意欲も生まれにくい。これからの日本の農業は世界と戦う経営力が求められる。

 しかし、当時の農協には「現状肯定」の体質を強く感じた。法で優遇された農協が、金融事業から葬儀場まで経営することには反対で、私も当初は「農協は壊すべき」と発言したこともある。しかし、農協のインフラに勝るものはない。民間企業が農業に参入するには投資も過大である。そこで、私がたどりついた提言は、農協との共存共栄モデルである。

 農業人口が減るなか、農協は冷蔵庫や冷凍庫、配送センター、一次処理場などの設備を有している。農協がそれら設備を企業に貸すなどすれば、新しいビジネスモデルも見えてくるとも思う。何より、民間企業と農協の間に良質な競争意識、共存意識も生まれる。先日も千葉の有機農場で落花生の種をまいた。農業改革の種まきも実を結んでほしい。(ワタミグループ創業者・参院議員、渡邉美樹)

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