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【榊淳司 マンション業界の秘密】使えない辺境を大都市「東京」に変えた家康 (1/2ページ)

 私は東京23区の新築マンション建設地をくまなく見て回っている。23区はすっかり市街化されているので分かりにくいが、実はかなり凸凹である。

 しかも、隅田川に多摩川という割合大きな川に挟まれている。今でこそ堤防もしっかり築かれているが、その昔はよく氾濫したそうだ。つまり、稲作には向かない。

 戦国期、今の23区はおおむね北条氏の支配下にあった。北条家の本拠は神奈川の小田原。今の東京のエリアは北条家からすると辺境である。また、この地を巡って大きな争いがあったということもない。言ってみれば誰もほしがらない土地であったのだ。

 戦国末期、小田原の北条氏が豊臣秀吉によって滅ぼされる。その小田原攻城戦の陣中で、秀吉が徳川家康を屋外での用足しに誘う。その時に「関八州をやるから駿河、三河を寄越せ」と持ち掛けたというエピソードが伝えられている。真偽は分からない。

 小田原落城の後、家康は時を置かずに江戸にやってきて江戸城の建設に取り掛かっている。

 この頃、今の中央区や江東区のほとんどはまだ海だった。江戸城は、その東側を天然の要塞である海に守られる場所に建設されたのだ。

 その後、家康は天下人となり、江戸幕府を開く。江戸は日本の政治的な中心都市となる。

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