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【榊淳司 マンション業界の秘密】レオパレス問題で露呈した業界内の「一般消費者軽視」 住人への関心なし…そろそろ姿勢転換を (1/2ページ)

 レオパレス問題の終息が見えない。国土交通省の指示による検査が終わらないうちに、新たな疑惑報道が次々と出てくる。

 最低限言えることは、レオパレス21は自らが建築したアパートの基本的な住み心地や安全性よりも、自社の利益確保を優先したということだろう。

 それが創業社長の方針だったのか、前社長の知るところだったのか、というのは表面的な責任問題である。その追及も大事だが、優先すべきことは必要な調査と、建築基準法を満たすレベルへの補修工事の完全履行だ。それを誠実にこなしてこそ、企業としての存続が見いだせる。

 この問題は、業界を長年眺めてきた側からすると「さもありなん」と映る。不動産業界の人と雑談をしている際にこのことが話題になることは多い。ただ、業界人の関心は、レオパレスがどのような建築基準法違反をしたか、ということではない。業界内ではよく知られていたからだ。

 彼らの関心事は「あの会社は生き残れるのか」ということに尽きる。あるいは、いつまでもつのか。

 なぜか、「レオパレスに住んでいる人がかわいそうだ」というような話は出てこない。そちらには全く関心が向かないのだ。

 実のところ、不動産業界では一人ひとりのエンド(一般消費者)を大事にしよう、という発想は薄い。

 エンドというのは、どこかから湧いてきて自分たちの物件を買ったり借りたりしてくれる人々。数年以内に何度も買ってくれる太い客は大事にされるが、それ以外は一度きりの取引。その客が2度目に買ったり借りたりする可能性はほとんどない。それが現実だから2度目以降のことなんて考えない。

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