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【榊淳司 マンション業界の秘密】「米中冷戦」がもたらす日本不動産への影響 (1/2ページ)

 米国と中国の対立が一向に解消しない。双方、譲歩の構えを見せる気配さえもない。さまざまな観測がネットに流れるが、これは「文明の衝突」であるとか、「新たな冷戦の始まり」などという見方も目立ってきた。

 経済の規模にして世界の第1位と2位の国が真っ向から対立しているのだ。これが世界第3位の日本に影響しないわけがない。プラスに働くのか、マイナスの影響が出るのかは、今のところよく分からない。

 ここではマンション市場という狭い分野での影響を考えてみたい。

 まず、マンション市場の母体である不動産市場において、米国の影はほとんど見えない。中国については微妙。2015年から16年ごろ、日本の不動産市場には中国人や中国系資本の影がちらついていた。都心や湾岸の新築タワーマンション(タワマン)に至っては、爆買いと呼べる現象まで見られた。

 ところが、17年に入る頃から中国系の影はかなり薄くなった。18年に至っては、爆買いされたタワマンが売却されている様子さえうかがえた。

 今年に入って、さらに都心や湾岸エリアの中古タワマンには売り物が多くなっている。中国人を含めて、値上がり期待の思惑買いをした日本人でさえ「五輪前に手じまい」という動きが出てきている。

 今回の米中貿易対決やファーウェイ排除の動きを見ていると、中国の経済成長鈍化は免れない。中国政府は自国通貨である人民元の防衛のために外貨流出規制をさらに強化するだろう。

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