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【こんな時代のヒット力】ネーミングにこだわり“学校感”打ち出す 高知県室戸市「むろと廃校水族館」 (2/2ページ)

 当初、市の構想は地元の生き物や漁業関連の展示を行う「海の学校」だった。だが若月氏は、「廃校水族館」というネーミングにこだわった。縁起が悪いとの意見もあったが、「廃校を利用した水族館というイメージが端的に分かるから、わざわざ人が来る」と押し切った。

 50種1000匹、ほとんどが地元の魚ながら、サバの青さに改めて気づき、ブリの目に驚く。「結局、普段見ている魚が面白い」。どれも地元の漁師が網にかかった魚を持ち込むので、仕入れはほぼ0円。それでも「長く飼うとそのための設備が必要になるので、数日展示し、元気なうちに海へ帰す」という。

 ホームページは作らず、発信はツイッターのみ。貴重な魚が入っても、来た人が気づくのに任せる。水族館は余計なことはしない。しかも、数日たつと海に戻すので、来るたびに展示が異なる。それが逆に話題となり、噂が広がった。

 オープンして間もない頃、80キロ離れた高知市内の小学生が「廃校水族館、まだ行っていないの」と会話していると聞き、若月氏は手応えを感じたという。(村上信夫)

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