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【こんな時代のヒット力】全国で“食べまくり”シェア首位奪取! ニチレイフーズ「特から」 (1/2ページ)

 冷凍食品市場が拡大している。約6000億円(2010年)が約7000憶円(18年)と右肩上がり。理由は、共働き世代が当たり前になり、家事全般に求められる「時短」と東日本大震災(11年)をきっかけに味、品質が見直されたことだ。

 牽引(けんいん)しているのは、市場の4%弱、約265億円を占める鶏唐揚げである。17年発売、ニチレイフーズの「特から」は、味もサイズも大きくなって、それまで弁当のおかずだった冷凍食品の唐揚げにイノベーションを引き起こした。

 「特から」の開発は、14年。それまで同社研究所にいた松岡顕人(あきと)氏が、家庭用事業部家庭用商品グループに異動となり、本格化した。松岡氏は「冷凍の唐揚げを食卓にのる王道の一品にしたい」と考えた。

 それは冷凍食品のNo.1メーカー、ニチレイの悲願でもあった。唐揚げカテゴリーは、実に10年以上、他社の後塵(こうじん)を拝し続けていた。「No.1奪取」は至上命令でもあった。

 唐揚げの始まりは不詳だが、1974年、「からあげ粉」が発売されて大ヒット。家庭料理の定番となった。現在でも約3割は手作りだという。

 食卓に並ぶ唐揚げを求め、松岡氏は、唐揚げを食べまくる。都内の有名店をはじめ、本場大分にも足を運び、1日5~6店舗を弾丸のように食べ回った。ご当地唐揚げは各地にあり、北海道、長野などの唐揚げも「おいしかった」。休日はもちろん、別の仕事で出張しても、唐揚げの看板があると足を運んだ。並行して消費者モニターを繰り返し、その結果、おいしさには「ジューシーさ」「適度な食感」「味付け」の3要素があると分かる。ジューシーさは噛んだ時に口の中に広がるじゅわっとした旨み、「じゅわ旨」感。硬すぎず柔らかすぎない肉の食感、そしてしょうゆの味付けである。

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