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【田村秀男 お金は知っている】日本がついに“対韓反撃” 韓国にとって「対日貿易」は政治 (1/2ページ)

 韓国に対する日本政府の貿易上の制限をみて、高倉健さん主演の「網走番外地」シリーズが頭の中に浮かんだ。忍耐と我慢を重ねた揚げ句、とうとう反撃に転じる-。

 政府は輸出手続きを免除する友好国リストから韓国を外した。テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミド、半導体の製造過程で不可欠なレジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目の対韓輸出は煩雑な許可手続きが必要になる。

 「安全保障がからむ貿易管理について韓国と一定期間対話がなされていない」(経済産業省)という理由は建前である。真相は「いわゆる徴用工問題で事態の進展が見通せないことから、事実上の対抗措置に踏み切った」(1日付産経新聞朝刊)である。

 3品目の日本の世界シェアは高く、フッ化ポリイミドとレジストは約9割、エッチングガスは約7割を日本が占めるという。対韓輸出規制が厳しくなると、半導体大手のサムスン電子や薄型で高精細なテレビで先行するLGエレクトロニクスなど韓国を代表する企業の生産に深刻な打撃となる可能性が取り沙汰されている。韓国側も対抗措置を検討中という。

 スケールは小さいが、米中貿易戦争ならぬ、「日韓ハイテク貿易戦争」とうがつ向きもあろう。「国際自由貿易ルールを日本は無視するのか」との反発が韓国から上がり、国内でも「安倍政権は自由貿易の担い手として海外から期待も寄せられていたが、こうした評価を損ねるかもしれない」(2日付日経新聞社説)との懸念が出る。

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