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埼玉発「ぎょうざの満洲」 消費増税に負けない“独自すぎる”ビジネスモデルに迫る (2/5ページ)

 ランちゃんは、ラーメンの「ラ」と、チャーハンの「ン」から取ったとのことだが、ラーメンだけでも縮めればランになると突っ込んではいけないことになっている。 チャイナドレスを着て、髪の毛をお団子にし、料理人の帽子を被り、右手で3本の指を立てて「3割うまい」を示し、左手にはギョーザを盛り付けたお皿を持っている。モデルは、11歳の頃の池野谷ひろみ社長なのだそうだ。

 当初、キャラクターには名前がなかったが、社内公募で決まった。ちょうど1970年代で、キャンディーズが流行していたことが背景にある。

 98年に社長に就任した2代目の池野谷氏は、創業者・金子梅吉氏(現・会長)の長女。短大を卒業して4年ほど会社勤めをしていたが、結婚を機に退職。経理の面などで父を手伝っているうちに仕事が面白くなり、そのまま入社して10年後に社長になった。入社してからは、会社員時代に得た知識を生かして業務改善に取り組んだ。当時、手書きで行っていた経理業務に、表計算などのソフトを導入。さらには、レシピの材料をグラム単位でマニュアル化するなど、合理化を進めていった。

 「3割うまい」が意味するものは、池野谷社長によれば「原材料費を3割しっかりかける」ということだ。これは、飲食店経営の基本を意味しているという。つまり、基本に忠実な会社といった理念が表出された言葉だ。

 チェーンが大きくなり仕入れにスケールメリットが出てくると、原材料を安く仕入れられるようになるが、そこでもうけをため込むのではなくて、原材料をより良いものに見直し、さらに3割のコストをかけていく。そうした改善のサイクルを繰り返して、日々進歩。リピーターを離さず、新しい顧客を開拓してきた。そのため、ぎょうざの満洲では、3世代で来店するファンが多い。

 しかし、創業時はギョーザの安売りで人気を博しており、「他店の3割安い」または「同じ値段でも3割増しの満足感が得られる」が原点であったらしい。当時から、新聞の取材が来るほどの評判だった。

 ◆ほぼ全員が注文する焼きギョーザ

 ぎょうざの満洲に来店した客のほぼ全員が注文するという焼きギョーザの値段は220円(税抜き、以下同)と安く、ボリュームもある。創業時は地域住民があっと驚く価格破壊を実践していた。

ITmedia ビジネスオンライン

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