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【こんな時代のヒット力】鍋に対する不満が開発のヒントに エバラ食品「プチッと調味料」シリーズ (1/2ページ)

 家庭内個食化の時代である。家族であっても食事はまちまち。共働き世帯では親の帰宅が遅い、子供の部活や塾通いなどから、「時間差ファミリー」が当たり前になっている。

 一家だんらん、大勢で囲むイメージの鍋にもそのトレンドは押し寄せている。個食鍋市場を牽引(けんいん)するのが、2013年発売、エバラ食品「プチッと鍋」である。濃縮した液体の鍋の素をポーション容器(1人分の保存容器)に入れ、1個で1人分の鍋を作ることができる。

 同社家庭用マーケティング課の湯川恭彦(やすひこ)課長は「共働きの若い世代を想定していたが、ファミリー層や子供が独立し世帯人数が減った50代、60代にも支持され、広がった」と話す。

 開発が始まったのは2012年。「イノベーション鍋」をキーワードに、既存品の延長線上にない革新的な鍋の素を創るミッションだった。

 同社は「焼肉のたれ」で知られるが、鍋の素も先駆者。1969年に「すき焼のたれ」を発売し、鍋物調味料の市場を開拓した。99年発売の「キムチ鍋の素」は、これまで寄せ鍋など和風の味が主流だった市場に味付け鍋を認知させ、市場を大きく成長させた。いずれも濃縮した調味料を数倍に希釈して使う、ボトル容器である。

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