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【新・兜町INSIDE】信用取引が低迷、禁断の金利値引き競争か

 証券会社を通じて資金や株式を借りる信用取引の残高が低迷している。信用取引の金利は証券会社の経営を支える収益源だが、このまま残高が細っていけば金利引き下げなどテコ入れ策が必要になりそうだ。

 7月最終週の信用取引残高は2兆1950億円。昨年3月には3兆6759億円あったのが4割も減ってしまった。この間、日経平均株価は2万0600円から2万1600円に1000円ほど上昇しており、株価は上がっても投資家がついてこなかった様子が浮かび上がる。

 8月に入り株価が下落基調を強めており、2013年2月以来の2兆円割れも意識される。インターネット証券を中心に株式の売買手数料の値下げ競争が進んだ結果、信用取引の金利なしで黒字経営を維持できなくなった証券会社は多い。このため、信用取引の先細りは証券会社の経営を直撃する破壊力を持っている。

 証券関係者の間では「考えたくないが、残高減少が止まらなければ、金利の値引き競争が始まりそうだ」との声が出ている。

 【2019年8月7日発行紙面から】

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