記事詳細

【シニアライフよろず相談室】遺言書(1) 相続対策-兄弟姉妹には遺留分なし (1/2ページ)

 一般社団法人シニアライフよろず相談室は、公正証書遺言の作成サポートに力を入れている。公正証書遺言作成のさまざまな論点について、代表理事の檜垣圭祐氏に聞いた。今週から3回連続でお届けする。

 「遺言書の作成は、一部の富裕層にしか必要ないもの」。そんな風に考えている方がたくさんいます。遺産総額が一定額未満の場合、相続税はかかりませんので、「相続税対策」については、特段必要ないという人が多いのは事実です。しかし、遺産分割上のトラブルは、遺産の多寡にかかわらず誰もが直面し得る課題です。それを未然に防ぐ手段として、遺言書の作成をもっと身近に感じていただけるよう、シニアライフよろず相談室では、セミナーや個別相談会の開催など、さまざまな取り組みを行っています。

 こうした取り組みの結果、最近、子供のいない方からご相談をいただくケースが増えています。例えば、子供のいないご夫婦の場合、ご主人が亡くなると、奥様(法定相続分:4分の3)とご主人の兄弟姉妹(法定相続分:4分の1)が法定相続人となります。

 「人生100年時代」とも言われる中、長い老後の生活資金として、残される奥様に全財産を相続させたいと考えるのが人情です。

 一定の範囲の法定相続人(配偶者、子、直系尊属)には、「遺留分」という最低限の遺産取得分が認められており、遺言により遺留分を侵害された相続人は、「遺留分侵害額請求権」を行使することにより、侵害された遺留分を取り戻すことができます。しかし、兄弟姉妹には遺留分がないため、遺言書を作成しておけば、ご主人の兄弟姉妹は相続権を主張できず、奥様に全財産を相続させることができるのです。

関連ニュース