記事詳細

【渡邉美樹 経営者目線】「今の日本は何かがおかしい」 著名投資家の「日本破綻警告」に共感 (1/2ページ)

★(21)

 世界三大投資家のひとり、ジム・ロジャーズ著『日本への警告』(講談社+α新書)を読んだ。日本の現状分析や将来への政策提言の面で共感するところが多く、「今の日本は何かがおかしい」という冒頭の書き出しから「付箋(ふせん)」をつけた。

 ロジャーズについては、2018年に日本株をすべて売却した話を聞き、注目していた。

 特に日本経済への先行きの指摘は厳しい。ロジャーズは日本株をすべて手放した要因として、日本の財政、人口減少、政治体質など、日本の将来への不安を、具体的かつ論理的にあげている。

 最も印象的だったのは《人口減少に、そして借金に対して何か手を打たなくては、日本は衰退を続けるしかない》《これから起きる破綻は、日本人が自身で決めたことにほかならない》というくだりだった。

 《これは私の“意見”ではない。意見に対しては異論が成り立つが、この問題は簡単な算数ができれば、誰でも明らかにできるものなのだから》と、述べている。つまり「意見」でなく「事実」ということだ。

 安倍総理や自民党にも批判的だ。《古い人間たちは、既得権を守るために自民党を支持し続ける。そして自民党は新しい活力ある若者や外国人よりも、古い人間を守ろうとする》。自民党参院議員として、内側から改革を実現しようとし、成果を上げられなかった私は、その「構造」をロジャーズより、解説できる。黒田東彦(はるひこ)日銀総裁については、国民の《生活を破綻》させると、もっと痛烈に批判している。日銀が無制限に国債を買い入れ、紙幣を刷る金融緩和政策は、かならず円安を招くとし、《世界の歴史において、財政に問題を抱えた国の自国通貨はすべて値下がりしてきた》と警告している。

関連ニュース