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【渡邉美樹 経営者目線】米で見た「変化した企業」と「変化に乗り遅れた企業」 参考にしたい「ならでは」戦略 (1/2ページ)

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 米国西海岸で、外食と流通、小売りの現場を視察してきた。感じたのは「変化した企業」と「変化に乗り遅れた企業」の差が顕著だったことだ。

 改めて、ネット通販大手「アマゾン」は、世界中の経営者が意識すべき存在だと感じた。そんな中でも、世界最大のスーパーマーケット「ウォルマート」は健闘していた。

 新店舗には約310億円しか使わない一方、IT・物流部門には17倍の約5200億円もの投資をしているという。アマゾンが翌日配達ならウォルマートは当日需要を意識していた。スマートフォンなどで事前に注文し、店が商品を準備し、よりはやく便利に受け取れる「ならでは」の戦略がみられた。

 外食でも、変化は顕著だった。マクドナルドの研修施設「ハンバーガー大学」のモデル店に行くと、IT化が進んでいた。オーダーも徹底したセルフだった。しかし、あえて必ず店員が、笑顔で商品を運んでくれる仕組みだった。「人と人との接点は残す」という理念だという。生産効率を上げながらも「人がすべき仕事も、大切にする。」その戦略に賛同だ。

 一方で、変化に乗り遅れた企業もあった。かつて米国ナンバーワンのカジュアルレストランだったあるブランドの、ロサンゼルスの店では、「14ドル(約1490円)で4品好きなだけ」という、安売りを展開していた。憧れのブランドでもあり、その「迷走」を残念に感じた。さらに、シカゴの店では、18%のチップを会計に加え、更にチップを要求してきた。チップなしの「ファストカジュアル」のライバルが伸びてきている中、「変化に乗り遅れている」象徴のような事例だった。

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