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西川社長辞意で日産“崩壊”現実味…経営陣の根深い腐敗構造 ルノーへの抵抗で「先手」見方も (1/2ページ)

 日産自動車の西川(さいかわ)広人社長(65)が辞任の意向を固めた。不正報酬問題の発覚を受け、社内での求心力が低下し、経営のかじ取りを担っていくことが困難と判断したとみられる。会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された前会長、カルロス・ゴーン被告(65)を追放した西川氏の辞任で、再びトップが降板する事態となる日産。経営陣の根深い腐敗構造に業績回復どころか崩壊の危機さえ現実味を帯びている。

 関係者によると、西川氏の辞任の時期や後任などは未定で、指名委員会などで議論を加速させ、後任の人選を急ぐ見通し。西川氏は9日朝、都内で記者団に「やるべきことをやり、できるだけ早くバトンタッチする」との考えを示した。

 問題となったのは「ストック・アプリシエーション権(SAR)」と呼ばれる制度で、株価が事前に決められた水準を超えると、保有する株式数と株価に応じて差額を受け取れる。2013年5月に権利の行使日をずらし、西川氏はその間の株価上昇により数千万円多く受け取っていた疑いが社内調査で判明した。

 一連の問題に関する社内調査結果の報告を受け、西川氏が取締役会で社長を辞任する意向を表明する流れだが、取締役の選任には株主総会での承認が必要になるため、来年6月ごろまで社長を務める公算が大きい。

 報酬上乗せ問題は、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で起訴された元取締役のグレゴリー・ケリー被告(63)が月刊文芸春秋で告発。9月5日になって西川氏は不正報酬を釈明し、他の役員にも同様の行為があったと明かし、ゴーン体制時の仕組みの1つと説明した。だが、会社の私物化を追及してきたその本人の不正だけに、社内はおろか、政府からも辞任を求める声が出ていた。

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