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【住まいの処方銭】災害に学ぶ(3) 「避難」こそが命を守る 普段からハザードマップで自宅のリスク確認を (1/2ページ)

 先日の台風は本当にひどかった。命を守るには早めの避難が必須。だが、勧告が出ても、「避難所に行こう」とは考えないかもしれない。日本防災士会(東京都千代田区)の正谷絵美さんが話す。

 「最近、災害時には『100年に1度』という言葉が聞かれます。これは、誰も経験したことがない規模の災害レベルなのです。『大丈夫』はありえません」

 自治体の出す避難は5段階。レベル3なら高齢者らは避難、他の住民は準備を始めたい。

 ただ、なかには判断しにくいこともあろう。たとえば、「市区内全域避難」はどうするか。正谷さんは「行政は刻一刻と変わる状況から、細かい町名を示せないことがあります。普段からハザードマップを見て、自宅のリスクを確認しておきます。ただ、マンションの上階で浸水可能性がなければ自宅に留まります」と解説する。一方で、ハザードマップで浸水被害が示されていなくても自宅が周囲より低地にあれば水が流れ込む可能性はある。自分の命は自分で守ろう。

 もうひとつ大切なのが、過去の災害を知っておくことだ。正谷さんは、子どもの頃に台風で1階が浸水し、2階から船で出入りした経験があるそうだ。今は治水工事がなされているが、それで災害がゼロになるという確約はない。今の住まい周辺の過去に詳しくないなら、近隣で長く住んでいる人に尋ねよう。これは、つながりをつくるきっかけにもなる。

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