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【住まいの処方銭】災害に学ぶ(5) 屋根が被害に遭ったときのため「シート」の準備を

 災害が多発している。こうなると、被害に遭った後の備えも考えたい。

 日本防災士会(東京都千代田区)の正谷絵美さんは「被害が収まったら片付けが始まります。ここでは、ケガをしないことを第一に考えた備えが大切です」と話す。

 自宅が浸水したり、地震で大きな被害を受けたりして数日たつと、埃や乾いた汚物が空気中に飛散してくる。「過去には結膜炎が流行したことがあります。吸い込むと危険なので、マスクやゴーグルを身につけて片付けましょう」。ストレスで身体が弱っていると感染症にかかりやすい。手を拭くウエットティッシュ、手首を守る軍手の準備も忘れずに。

 また、折り畳み式のヘルメットがあれば、屋根や天井から落ちる破片から頭を保護できる。飛び散ったガラスやゴミを片付けるには、柄の長い掃除用のコロコロクリーナーが役立つ。奥まで届くからだ。さらに「ヒザあてやヒジあてがあると屈む作業が楽になります」。

 家庭菜園をしているなら、スコップ、リヤカーをもっていないか。ゴミ捨てに利用できる。

 屋根が被害に遭ったら雨漏り対策としてブルーシートを張るが、シートがすぐ入手できたり、張る業者が翌日に来てくれたりするとは限らない。とはいえ「個人で屋根に上るのは非常に危険。シートは準備しておき、できる人にお願いできるような共助の関係を作っておくことも大切」(正谷さん)。雨が降ったら、シートを室内で広げて当座をしのぐ方法もある。

 加えて、正谷さんは「片付け前に、カメラやスマートフォンで被害の撮影を忘れないで」とアドバイスする。罹災(りさい)証明の申請時に役立つからだ。現地調査をする自治体もあるが、写真があれば被害の状態が記録に残る。紙に簡単な間取りを書き、撮影場所と被害を記すのも一つの方法だ。(不動産・住生活ライター 高田七穂)

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