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【榊淳司 マンション業界の秘密】「マンション買いたい人います」チラシはウソ?! 仲介料を稼ぐ業者マル秘テク (1/2ページ)

 分譲マンションに住んでいる方は必ず見たことがあるだろう。

 マンション名を刷り込んであって「このマンションを買いたい人がいます」と大きく書かれたチラシ。たいていは簡易印刷のような単色刷りだ。あれは、ほぼウソだと思っていい。単純にそのチラシをまいた仲介業者が、“売り物”を掘り起こしたいだけなのだ。

 この売るという行為に着目してみると、マンションは、買うよりも売却する方が数段難しいと言える。市場相場で買うことは可能だが、所有者が適正価格で売るにもちょっとした困難を乗り越える必要がある。

 都心に近い物件ほど売りやすく、つまり買い手が付きやすく、東京だったら山手線の内側か、都心から5駅以内。横浜や川崎、浦和といった主要駅から徒歩10分以内のもの。大阪も同様で環状線の内側や主要駅の徒歩圏内がベストになる。

 そういう物件であれば、仮に売却しようとした場合、どんな業者に頼んでもだいたい売れる。2~3社に声をかけて「一般媒介」という形式で仲介を依頼すればいい。

 だが、名の通った業者の支店に仲介を頼むと、自社で買い手を見つけようとして囲い込もうとする。そうすれば、売り手と買い手の両方から手数料を得られるからだ。例えば、4000万円の物件の仲介手数料は消費税込みで138万6000円(上限)になる。これを売り買い双方から得ると計277万2000円。こんなチャンス、みすみす逃すのはもったいない。だから、他の業者が買い手を見つける機会を与えないようにする。

 こうした事実上の囲い込みは法律で禁止されている。しかし、大なり小なりどこでもやっている。むしろ、暗黙の社則でもある。

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