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【新・兜町INSIDE】普通社債もゼロ金利 銀行は一段と窮地に

 トヨタ自動車の金融子会社トヨタファイナンスが25日払い込みで3年物社債を発行する。投資家の金利収入を示す応募者利回りは普通社債として史上初のゼロ%となった。優良企業が社債で資金を自力調達する流れが加速しており、銀行は大口融資の獲得が一段と難しくなりそうだ。

 3年物社債は200億円発行する。市場筋によると発行額の2倍もの応募があったという。

 では、金利ゼロの社債に需要があるのか。銀行系証券の関係者はゆうちょ銀行などの買いを予想し、一般論として次のように説明する。「運用先の少ない金融機関が日銀に預けた資金が一定額を超えるとマイナス金利が適用されます。そこでマイナス金利による出費を避けるため、貸金庫の感覚でトヨタファイナンスの社債を買うわけです。しかも、トヨタファイナンスの社債は高格付けで低リスクです」

 また、日銀が追加緩和すればゼロ金利社債は値上がりが予想される。満期を待たずに、日銀が日々の金融調節として高値で買い取るので、値ざや稼ぎも可能だ。

 【2019年10月16日発行紙面から】

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