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【住まいの処方銭】災害に学ぶ(9) 隣戸との間にある隔て板が強風で割れ… マンション「加入保険」の確認を

 東日本の多くの地域で甚大な被害をもたらした台風19号。地下にある電気設備が浸水し、断水や、エレベーターが使用できなくなったマンションがある。排水制限により、トイレが使えず、一時的に避難せざるを得なくなったところもある。

 今回、「これまで経験したことのない」という言葉が何度も繰り返された。今後、大規模な自然災害はますます増えると思われる。今の対策を改めて見直そう。台風をはじめとした水害は、地震と異なり、事前に予測できる。

 「あるマンションでは、今回の台風前に地下駐車場の契約者に対し、車を外に出すようにチラシを配布していた」。こう話すのは、日本マンション管理士会連合会(東京都千代田区)の瀬下義浩会長だ。なかには、事前にエレベーターを上階に停止させておくよう、管理会社を通じてメンテナンス会社に指示をしたマンションもある。いずれもさまざまな被害を免れている。

 一方で、地下駐車場があるマンションは、水害の可能性を意識したい。「地下駐車場があれば、ほとんどの場合、地下に電気設備がある。ハザードマップでマンションの立地の現状を確認するのはもちろん、リスクに備えるために、止水板がなければ設置を検討する。どう水の浸入を防ぐか考えるしかない」(同)。

 もう一つ。管理組合で加入しているマンションの保険内容を確認しよう。瀬下会長によると、今回、隣戸との間にある隔て板が強風で割れたマンションが何件かあったそうだ。保険が風災を対象にしていないと、隔て板の破れや、物が飛んできて設備を破損させても保険金は下りない。

 加えて、免責額の確認も忘れないようにしよう。地域にもよるが、隔て板は1枚の改修に8万円くらいかかる。10万円の免責で1枚しか割れなかったら、保険の対象外となるという。(不動産・住生活ライター 高田七穂)

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