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【榊淳司 マンション業界の秘密】5年後には新築マンション供給半減も…不景気による販売不振 衰退していく業界の現実 (1/2ページ)

 新築マンションが相変わらず売れていない。この販売不振はリーマン・ショック後の不況期以来ではないか。

 業界内では売れない原因は価格が高くなったことだと考えられているが、それだけではない。

 マンション購入の適齢期と考えられる30代や40代の人口自体が減少していることが大きい。

 団塊ジュニアの最後尾はすでに45歳に達している。しかも、44歳以下の層は就職氷河期世代に入っていく。彼らは住宅ローンが組みにくい非正規雇用で就業しているケースも多い。

 2019年の出生数は90万人を切る見通しであると、先日、厚生労働省が発表した。子供の誕生は住宅購入への強いモチベーションを生む。出生数が団塊ジュニア層の半分にも達しないということは、今後の住宅需要の増大など望むべくもない。

 マンションデベロッパー業界を見ていると、大手の財閥系などは住宅開発事業よりも、都心での市街地再開発などに経営資源を多く注ぎ込み始めたようだ。

 だが、住宅開発事業経営が中心の中堅デベロッパーは苦しい。高すぎて売れないにもかかわらず、惰性的に開発を続けても、いつかは行き詰まる。そのまま経営危機を迎える会社が、早ければ来年早々には現れそうである。

 そもそも、今までマンションを作り過ぎてきた。都心でも郊外でも、人が住んでいない住戸を多数抱える物件が増えている。

 まだはっきりとは可視化できないが、都心の中古市場では、高止まりしていた流通価格が下落に転じている。

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