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【榊淳司 マンション業界の秘密】5年後には新築マンション供給半減も…不景気による販売不振 衰退していく業界の現実 (2/2ページ)

 マンション市場における今の局地バブルが始まったのは13年4月の金融緩和から。14年10月の「黒田バズーカ2」で一気に加速した。

 しかし、そろそろ息が切れてきたようだ。20年は五輪が開催されるが、消費税増税などによる景気後退も予測される。

 少なくとも、高止まりしている新築マンションが急に売れ出すなどということはない。それどころか、3月の年度末に向けて大胆な値引き販売が行われるだろう。実質的な値下がりである。

 その後数年、マンション業界は不景気による販売不振に苦しむことになる。供給戸数はさらに減少するだろう。

 5年後には首都圏における新築マンションの供給戸数は今の半分程度の2万戸前後になるのではないか。近畿圏は1万戸前後の可能性もある。

 つまり、業界は確実に先細っていく。その中で業界各社はどういう生き残り戦略を描くのかが問われる。

 大手なら他部門にシフトするのも可能だが、専業組はそうもいかない。他業種に手を広げるか、単に開発事業の縮小均衡を図るか。いずれにしても、厳しい展開が待っている。

 マンション業界は13年以降、普通に事業を展開していれば利益を出せていた。しかしこの先数年は、生き残りをかけた「苦難の行軍」を強いられる。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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