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【田村秀男 お金は知っている】米大統領選の鍵は…「米株価」と「チャイナマネー疑惑」 (1/2ページ)

 米大統領選投票日まであと約1年。米中貿易戦争が選挙の帰趨(きすう)を決める様相を呈してきた。要因は複雑で入り組んでいる。何がどう大統領選にからんでいるか見えにくいが、解きほぐしていくと、経済面では米国株価、政治面ではトランプ氏にとって最大のライバルである民主党のバイデン元副大統領のチャイナマネー疑惑が鍵を握っている。

 米景気は株価と密接に連動している。過去10年間の米株価指数と実質国内総生産(GDP)の統計学相関係数(完全相関は1)は実に0・99。つまり、景気は株価上昇局面では押し上げられ、下落局面では沈む。家計や年金の資産運用の株式比率が高いことや、企業の設備資金調達も株価次第という米国特有の金融構造による。トランプ大統領はそのからくりを見抜き、執務室に株価のモニターを設置している。

 問題は米中貿易戦争情勢が株価に大きく影響することだ。株価は貿易戦争が泥沼化しそうだと下がり、妥協が成立しそうになると上がる。過去の大統領選では再選をめざす大統領は景気が下降局面では敗退してきた。だからトランプ氏は株価引き上げに必死なのだ。

 トランプ大統領が米中貿易戦争の休戦ムードを演出しようとする動機は株価である。大統領は28日、記者団に対し、「中国と極めて大きな合意に署名すると予想している。これは第1段階で、かなり大きなものになるぞ」と言い放つと、株式市場は沸き立った。

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