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【住まいの処方銭】男性もムリなくできる親の介護 勤務先の「休業制度」を確認しよう

 男性が親の介護をするとなると「仕事を続けられるのだろうか」という思いがよぎるのではないか。

 「介護は突然やってきますが、そのとき、誰にも相談せずいきなり仕事を辞めてしまう方がいらっしゃいます。これは非常にもったいないことです」

 こう話すのは、介護作家の工藤広伸さん。工藤さんは父、祖母、母の3人の介護を経験し、現在は、母の遠距離介護のため、東京と岩手の往復を続けている。

 「育児・介護休業法」では、介護休業制度は、対象家族1人につき、通算93日まで、3回を上限として分割して取得できることが定められている。

 工藤さんはこれまでに2度の離職を経験した。2度目の離職の際には、入社1年未満だったため、1年以上雇用されていれば利用できる介護休業制度の適用を受けられなかった。加えて、仕事内容も両立が難しかったため、退職せざるをえなかった経緯がある。

 そんな経験から「まず、勤務先の就業規則を読み、介護休業制度について確認しましょう」とアドバイスする。

 休暇を分ければ「最初は、介護の体制を整える期間に充てられます」とも。しばらくして、親が自分で自分のことができない状態になれば施設を探す期間として再び、利用できる。看取りの時期として使うこともあるだろう。親の状態に合わせて休み、対策を立てていけば、仕事は辞めなくて済む可能性がある。

 くれぐれも「自分一人で介護をやらなければならない」と思い込まないこと。今は、ケアマネジャーと相談し、ヘルパーやデイサービスを上手に利用すれば、遠距離でも仕事との両立はできる。工藤さんの経験によると、介護をしていくうちに情報が集まり、よい人間関係もできて、次第に思いつめた状況から脱することができるようになるという。(不動産・住生活ライター 高田七穂)

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