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「ロッキーvsハスラー」の異種格闘も 大混戦のミニSUV市場 (3/4ページ)

 このように、シティ用途ではとても良いパフォーマンスを見せたロッキーだが、遠乗りになるとネガティブな面も顔を出す。高速道路のクルーズ感は良いが、渡良瀬渓谷の山岳路や路面の良くない田舎道などはあまり得意ではない。

 軽い車体に195mm幅のタイヤを組み合わせているため、コーナリングスピード自体は申し分ない。が、カーブを曲がっているときの横Gが安定しない。タイヤの性能にはまだまだ余裕があるのに、クルマの車両安定装置がかなり早い段階で働いて無理矢理曲げているような印象。普通に走っているぶんには実害はないが、ハンドルの手応えでじんわりと曲がる感じではないので、ふらつきが発生しやすかった。

 市街地や高速では良好だった乗り心地も、路面の荒れた田舎道では悪化するシーンが多々あった。小刻みなうねりがあると、ガツンという感じではないが、わりと芯のはっきりした振動が身体に伝わってくる。筑波山の道路にはスピードを出さないよう路面に強いうねりがつけられている箇所があるが、そういうところを通過するときはそのうねりをSUVライクにゆったりと吸収できず、サスペンションストロークが途中で止められるような揺すられ感が発生した。

 ロッキーの最低地上高185mmはサスペンションのストローク幅拡張ではなく、単に軽自動車に比べて格段に直径の大きなタイヤを装着することで得られたものなので、こういう乗り味になるのは致し方ないところではある。ただ、ストロークは小さくとも地上高に余裕があること自体はSUVとしてはプラス。少しだけオフロード走行を試したが、結構深いくぼみなどを踏んでもフロアが地表と干渉する気遣いはなかった。雪道などでも重宝することだろう。

 もう一点、これはぜひ改善してほしいところなのだが、ヘッドランプの照射範囲があまりに狭い。日が暮れた後、渡良瀬渓谷の足尾から日光へはメイン街道である日足トンネルではなく、旧国道122号線の細尾峠を通った。照明がなく、急カーブが連続するこのルートでは、カーブの奥がまったく見えないくらい。落石、落木がある荒れ道では、障害物がないことを確認しながらの走行が鉄則なのだが、タイトコーナーで奥を視認するにはそれこそ時速15kmくらいまで落とす必要があった。

 照明があり、急カーブも少ない普通のルートでは問題はないのだが、ファッション優先とはいえSUVの体裁を取っているのだから、もう少し良いヘッドランプをつけてほしかった。

NEWSポストセブン

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