記事詳細

【渡邉美樹 経営者目線】教育費だけは予算をかけるべきだ!! 「身の丈発言」と私の教育改革案 (1/2ページ)

 大学入学共通テストへの英語民間試験導入と記述式問題の導入が見送られた。「どうなるかわからない」状態が長く続き、生徒をはじめ高校や大学の教員と民間業者を振り回したことを文部科学省は反省すべきだと思う。

 私は2006年から08年にかけて、第1次安倍内閣の教育再生会議メンバーを務めた。英語の、「聞く」「書く」「読む」に加え、「話す」の技能を測ることは当時からの議題だった。必要性のある大事な試験なら、国がしっかりと予算をかけてやるべきだ。民間に試験を委託しようとした無理が、今回の一番の問題点だ。本来充実した試験には「多額の予算」がかかる。今回の問題は、制度設計の段階の経営のミスだ。試験の必要性とその予算を、しっかりと財務省にも国会にも理解を得るべきだったと思う。

 例えば、論文試験ならば、採点者はプロ中のプロである必要がある。アルバイトの大学生では、厳密な採点ができず、「このパターンでこの言葉が使われていたら何点」などと、テクニカルな採点に終始する。本来は大学教授を日給で雇うなどの態勢が必要で、「予算」をしっかりかけなければならない。

 財政健全化は重要だが、教育だけは予算をかけるべきだ。経済協力開発機構(OECD)がまとめた統計によると、16年の日本における教育機関に対する対GDP(国内総生産)比の公的支出の割合は、2・9%で、OECD加盟の36カ国中、最低だ。世界を意識し、他の予算を縮めてでも、教育費の比率は上げるべきだ。

関連ニュース