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【榊淳司 マンション業界の秘密】災害に強いとは言えない…台風被害で分かったタワマンの“弱点” (1/2ページ)

 日本は毎年のように大きな災害に見舞われている。2019年は台風の年だった。特に10月12日から13日にかけて関東から甲信越、東北に襲いかかった19号の被害は甚大だった。

 多くの住宅が流されたり泥水につかったりする映像を見せつけられると、胸が痛む。被災者たちはこれからどうやって生活を再建するのかを想像すると、同情に耐えない。

 一方、川崎市の武蔵小杉では2棟のタワーマンションが浸水被害に遭った。そのうちの1棟については電気や水道、トイレが使えない状態が長引いたようだ。

 人々の関心が高く、多くのメディアで取り上げられたが、この注目度、一時的なものかと思っていたが違った。あのエリアのタワマンの資産価値にどういう影響をもたらすのか。それともう1つは、もしかしたらタワマン自体が災害に弱いのではないかという、にわかな疑念だった。

 最近の拙著でも指摘したが、タワマンは災害に強いとは言えない。

 ハードとしての建物には問題はないはずで、震度7レベルの大地震や今回のような浸水被害に遭っても、建物が大きく損傷することはないように思われる。

 だが、災害に遭った際、生活のクオリティーをどれだけ維持できるのか、という視点に立てば脆弱で、電気が供給されなくなるとかなり厳しい。エレベーターが使えないため階段を上り下りせざるを得ず、トイレが流せない恐れがあるため、簡易トイレが必要になる。水道もしかりで手が洗えない。

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