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東証「イラン・ショック」で大幅続落 円、原油、金上昇の「有事モード」が鮮明に

 「子(ね)年」の東京株式市場を「イラン・ショック」が襲った。新年最初の取引となる6日の大発会で、中東情勢の緊迫化を受けて売りが先行し、日経平均株価は一時500円を超える大幅安となった。

 前週末3日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は233・92ドル安の2万8634・88ドルと大幅下落した。米軍がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したことで、投資リスクを回避しようとする姿勢が強まった。

 外国為替市場の円相場は相対的に安全な通貨とされる円を買ってドルを売る動きが優勢になり、1ドル=107円台後半と約3カ月ぶりの円高水準を付ける場面もあった。

 原油先物相場も約7カ月半ぶりの高値を付けたほか、比較的安全な資産とされる金の先物相場も大幅上昇し、約4カ月ぶりの高値をつけるなど、市場は「有事モード」を鮮明にしている。

 昨年の東京市場は日経平均が29年ぶりの高値を付けるなど堅調だった。子年も相場格言では「繁栄」の年とされ、7、8月の東京五輪や11月の米大統領選、政府の経済対策などへの期待感も高まっていた。

 準大手証券のストラテジストは、「今年の日経平均の市場関係者の予想は2万7000円が最も多く、3万円を目指す強気筋もいた。年初から中東情勢がここまで緊迫化することは織り込まれておらず、市場にはネガティブサプライズとなった」と指摘する。

 市場では、米中貿易協議の合意に対する期待は残るものの、昨年10月の消費増税以降、国内の経済指標は軒並み悪化している。前出のストラテジストは「2万円近辺、さらには1万4000円まで下げるとみる弱気筋の予想が的中する可能性が高まったのではないか」と話している。