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【新・兜町INSIDE】医療費も自分で運用 米国式積み立て制度を推す声

 医療費膨張の抜本対策として、米国式の医療積み立て制度を推す声が証券業界から上がっている。確定拠出年金のように毎月一定額を掛け金として拠出し、自分で運用するものだ。日本では実現までのハードルは多いが、制度が創設されれば資金運用ビジネスが飛躍的に拡大することになる。

 米国では健康貯蓄口座(HSA)と呼ばれる任意の積み立て制度が2004年にスタート。銀行や運用会社を通じた加入者は推定2500万人を超える。

 年3500ドル(約38万円)が上限の拠出金は税控除の対象になる。掛け金は預金や投資信託を自分で選んで運用し、値上がりや分配金といった運用益は非課税だ。診療や投薬、入院にかかった費用を口座から支出し、使い残しは翌年に繰り越す。残高に上限はなく、転職しても継続加入できる。

 日本では公的医療保険制度の補完的な役割が期待される。健康で運用に成功すれば口座残高がどんどん増えていく一方、お金を惜しんで受診が遅れて健康を害するリスクをどう防ぐかが課題になりそうだ。

 【2020年1月22日発行紙面から】

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