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【渡邉美樹 経営者目線】ワタミのホワイト企業特別賞は「方向性の誓い」 旧ソ連の考察と特定技能制度出遅れに提言 (1/2ページ)

 先月ワタミグループは、ホワイト企業大賞企画委員会によるホワイト企業大賞の特別賞を受賞した。受賞したとはいえ、経営復帰会見で述べた「これからの私とワタミを見てください」という基本姿勢に変わりはない。

 ホワイト企業大賞のロゴの下には「The White Company Way」と書いてあり、授賞式で実行委員長もホワイト企業を目指すという方向性こそが重要との趣旨説明があった。賞状には「現場一人ひとりが、新しい組織になっていこうとチャレンジしている姿に感銘」と受賞理由が書かれている。

 審査には、現場の従業員たちに「会社に入って幸せですか」とヒアリングがある。そのヒアリングを外部審査として「受け入れる」姿勢にこそ意味がある。労働時間や残業取得、有給消化も徹底改善し、離職率も、21・6%(2016年)から、飲食業界平均17・66%を大きく下回る、8・5%(19年)まで改善した。

 今後は「大きな会社」ではなく、「小さな会社」を目指したいと思っている。たとえば社員にミスがあった場合でも、大きな会社はすぐに評価や処分を考えるが、小さな会社なら、社員に向き合い、寄り添う、そういう面での「小ささ」を大事にしたい。働き方改革の、従業員を大切にすることには大賛成だ。

 一方、帰宅から翌日の出社まで丸12時間以上ある。その仕事以外の時間の使い方で、人生や、この国の未来が大きく変わる時代だと思う。

 先日、旧ソ連に詳しい元外交官で作家の佐藤優さんと対談した。私も1980年代に旧ソ連を旅した。共産主義国家では、働こうが働くまいが報酬が一定、若者たちから働く意欲を感じなかった。かたや、同じく旅した米国の若者たちは夢を語っていた。働くことの概念を間違えれば、ソ連と同じ道を歩みかねないと共産主義を見続けてきた視点で指摘されていた。

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