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【新・兜町INSIDE】金融庁が「新規制」導入へ 銀行の持ち合い株の解消圧力を強化

 金融庁は銀行が保有する株式のリスク評価額を2022年前後から最大で4倍に引き上げる方向で準備を進めている。株式の保有額や株数が変わらなくても、制度改正後は安定経営に必要な自己資本の額が増える。このため経営に余裕のない銀行ほど株式の持ち高を減らす必要が増す。

 新規制は世界的な金融ルールを議論するバーゼル銀行監督委員会が17年12月に公表した「バーゼル3」と呼ばれる方針に沿ったものだ。株価が急落して大手銀行の財務体質が悪化し、世界的な金融システム不全に陥るのを防ぐのが狙いだが、欧米銀行は株式の保有が少なく、「持ち合い株の多い邦銀の世界市場での動きを縛るのが隠れた狙い」(大手銀行幹部)とうがった見方もある。

 バーゼル監督委の規制対象は国際基準が適用される大手銀行だが、地方銀行など国内基準行にも日本版の何らかの新ルールが課される可能性がある。大手行が持ち合い株売却を進め、海外投資家に新規制の前倒し適用をアピールすれば他行も追随して持ち合い解消ラッシュが始まる可能性がある。

 【2020年2月3日発行紙面から】

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